ルーレット族

ルーレット族

ルーレット族とは

東京の首都高速、都心環状線を回る走り屋を指す。日本全国にはいくつもの環状道路があるが、中でも首都高速には何度も周回が可能なルートがあり、特にルーレット族に好まれていた。
深夜の車が少ない時間帯を狙ってタイムアタック。90年代後半には大きな問題となっていた。
当時は当人たちが読んでいたわけではなく、警察がつけたものだ。ルーレット族をイメージしたゲームや映画が登場し、首都高速の名前が広まり、取り締まりも強化されていった。
オービスの大量設置もあり、2000年代に入ると次第に下火になっていくものの、新型コロナウイルスにより交通量が減った時期に増加している。
関西にも同様のグループが存在していて、こちらは環状族と呼ばれているようだ。

ルーレット族が多い道路

ルーレット族が多く見られたのは周回できる環状道路で、C1と呼ばれる首都高速都心環状線が有名。
時間帯は車が少なくなる深夜帯が中心だ。

ルーレット族とトラブル

ルーレット族は相次いで逮捕されている。自滅ならまだしも他車を巻き込む事故にまで発展し、けが人も出ているからだ。
9月にベンツのスポーツタイプに乗っていたルーレット族が逮捕された。前を走っていたゴミ収集車に衝突したという。
規制速度(時速50キロ)の倍以上のスピードで走っていて、ぶつけられたゴミ収集車のドライバーは全治3カ月の重傷を負い後遺症もあるそうだ。
同じく9月にルーレット族を自負する会社員が当て逃げ事故を起こし、救護措置を取らず逃走し逮捕されている。
11月には首都高速を時速150キロで走行したとして、ルーレット族の4人が逮捕された。気晴らしにレースを行っていたところ、走行中に事故を起こし、こちらも救護措置を取らず逃走。
この事故で近くを走っていたトラックを巻き込んでいる。4人はお互い面識のある者もいれば初対面もいたそうだ。
2022年だけで12件発生し、このうち1件は死亡事故となっている。

走るなら安全に走りたい

新型コロナウイルスも収束しつつあり、交通量も回復している。首都高速でも渋滞が当たり前のように発生するようになった。
そんな中、ルーレット族は警察にとって野放しにできない存在だ。自戒を込めて車に乗りたいと思う。
スポーツ走行を楽しみたいならサーキットだ。一般開放されているところもあるので、ライセンスは必要ない。
もちろんサーキットのルールはあるが、公道のように速度制限はないので、気軽にサーキット走行を楽しむことができるはずだ。