ホンダCBR250RR

HONDAの白いバイク

2万回転まで回るカムギアトレーンの甲高いエキゾーストノート

ホンダCBR250RR(MC22)の最大の特徴は、なんといっても超高回転型の直列4気筒エンジンである。レッドゾーンが19000回転からという現代のバイクでは考えられないような驚異的なエンジン特性を持ち、アクセルをひねれば一気に吹け上がるレスポンスの良さが当時の走り屋たちを虜にした。

特に、カムシャフトの駆動にギアを用いるカムギアトレーンが奏でる独特のメカニカルノイズと、超高回転域で響き渡るF1マシンのような甲高いエキゾーストノートは、峠道に響き渡るだけで周囲の空気を変えるほどの圧倒的な存在感を放つ。

この官能的なサウンドを聴くためだけに無駄にシフトダウンを繰り返したくなるほど、ライダーの感性を強烈に刺激する魔力を持った名機である。

初心者からベテランまでを唸らせる極上のハンドリング性能

レーサーレプリカ全盛期に誕生したCBR250RRは、エンジンだけでなくコーナリング性能においても非凡な才能を見せつけていた。軽量かつ高剛性なアルミツインチューブフレームに低重心化された車体が組み合わさることで、峠のタイトな連続コーナーでもヒラヒラと舞うような軽快なハンドリングを実現している。前輪の接地感が掴みやすく、ライダーの視線とわずかな体重移動だけで素直に向きを変えてくれるため、これから峠を走り込みたいと考える初心者にも扱いやすい懐の深さがあった。

一方で、限界領域まで攻め込むベテランの走り屋にとっても、マシンの挙動をコントロールする楽しみを存分に味わえる奥深いセッティングが施されており、あらゆる層から絶大な支持を集めたのである。

時代を超えて愛され続ける洗練されたレーシングデザイン

圧倒的な走行性能に加え、そのスタイリングの美しさもCBR250RRが名車として語り継がれる大きな理由の一つである。丸目2灯のヘッドライトにボリューム感のあるフルカウル、そして右側の排気管を避けるように湾曲した極太のガルアームが組み合わされたシルエットは、まさにサーキットを駆ける純レーシングマシンそのものであった。

空力特性を徹底的に追求したカウル形状は、最高速アタックや高速巡航時にも優れた防風効果を発揮し、ライダーの疲労軽減にも大きく貢献している。当時の若者たちはこのアグレッシブなルックスに憧れ、こぞって自分好みのカラーリングに自家塗装を施したり、ステッカーチューンを楽しんだりしていた。四半世紀以上が経過した現在でも色褪せることのないその洗練されたデザインは、世代を超えてバイク乗りの心を強烈に惹きつけてやまない。

伝説の名機のポテンシャルを肌で感じるために、現代のバイクとの違いを考察したり、当時のレプリカブームの熱気を振り返ってみてはいかがだろうか。